People In The Box / Ghost Apple
![]() | Ghost Apple (2009/10/14) People In The Box 商品詳細を見る |
相変わらず美しい音と声。色つきのフィルムをかけて撮影されたシーンを、一枚ずつスライドさせているような映像が思い浮かぶ。
アルバム一枚で一つの物語が構成されている。恋人である「彼女」を失った「僕」が一つ一つの場面を思い出しているような、そんなイメージ。美しい映像でありながらも痛々しくて救いがないのは、全ての場面の裏側に彼女の喪失が透けて見えるからだろう。タイトルにつけられた曜日が何度も繰り返されることを暗示していて、一層救いがない。
ハタノさんの澄んだボーカルが好きだ。
1. 月曜日 / 無菌室
穏やかに始まる。「――――ようこそ ここは舞台で女優が消えた場面さ」「フィルムは回った 逆さに」の歌詞が、このアルバムの物語を端的に表している。
2. 火曜日 / 空室
断片的な言葉の連なりは、誰も居ない部屋に残されたものたち。焦燥感を募らせるように速いテンポ。後半の轟音は、喪失そのものだ。
アルバム内で最も好きな曲。
3. 水曜日 / 密室
ジェットコースターのような曲調。ぐるぐると回ってはしゃぐ二人と、追い詰められていく感覚、振り返ったあとの呟き。勢いよく展開する場面の中で「いつか結婚しようね」がふわりと浮かぶ。
4. 木曜日 / 寝室
「寝苦しくて目覚めたら豚が僕に馬乗り」から始まる、なんとも不穏な曲。水槽の中で、歌詞に登場するものたちが漂っていて、自分だけが底でそれらを見上げているような、シュールな映像。サビの「これ誰かの夢だ!」という言葉と、歪に割れるような音に閉塞感を覚える。
気がつくのこの曲がぐるぐる頭に回っている。
5. 金曜日 / 集中治療室
喪失を思わせる歌詞なのに、最後の突き抜けるような明るさはなんだろう。
「めちゃくちゃにしてやろうよ」からの盛り上がり方が好き。
6. 土曜日 / 待合室
アコギの音が染みる。抜け殻になってしまった男が、座り込んで、虚ろな目をして見る夢。淡い光が空から降ってくる。
7. 日曜日 / 浴室
何よりもラストの彼女の言葉が深すぎる。
* People In The Boxについて
スリーピース・ポストロックバンド。ポップなメロディを歌う透きとおったボーカルと、変拍子や癖のあるコード進行などが絶妙なバランスを保って一つになっている。難解な歌詞によって描き出される物語世界も独特だ。幻想的であったりシュールであったりする中に、ややサディスティックで心地よい毒をもった棘が生えている。
オフィシャルサイト MySpace
trick & tweet
![]() | trick & tweet (2009/09/16) コトリンゴ 商品詳細を見る |
それにしても、帯の「恋する草食男女のための空想ポップミュージック」て文句はどうなんだ。
前作『Sweet Nest』でもそうだったけど、本当にポップで明るい曲が多くなったと思う。打ち込みはほとんどなくて、ピアノメインかバンドサウンドのどちらか。楽しく跳ねるような曲に心踊らせる反面、ところどころに忍ばせられた儚さと切なさを見つけては、それらがゆっくり染みていく感覚を味わう。
個人的には、#4, #5, #13, #14がお気に入り。以下、好きな曲だけ力が入る各曲感想。
1. A girl
ゆったりと伸びるサビが気持ちいい。「あの歌をぼくは消してしまいたい どこかへ つれてって ああ おねがい」が良い。
2. flower
疾走感溢れる曲。バンドサウンド。間奏でいったん静かになってからの盛り上がり方も気持ちいい。
3. 友達になれるかな?
會田茂一さんプロデュース。サビのシューゲイザーっぽいふわふわ感が素敵。
4. 予感
ピアノメイン、メロディがとにかく美しい曲。ピアノの切ないメロで始まり、ストリングスが混ざりながら螺旋を描いて昇っていく。「ピアノ」の言葉に、コトリンゴさんの「ラ」を被せるのは反則だと思った。
5. 魚
個人的に好きな曲。サビのメロディも詞も光っている。緩やかに波打つ水面、澄んだ水の底の白い砂、波紋の影。恐ろしく広大な世界を覗き見せられて、鳥肌が立つような間奏もいい。
こういう比喩を使った歌詞が少なくなった気がする。「この世界しか知らないでいいの たくさんの事を知らないでいいの そんなふうに生きてゆけたなら」という内向的な歌詞は、なんだか初期の「鳥かご」を思わせる。
6. ame
「もしもこれが 雪だったら 小さな箱に集めてしまっておけるのに」が好き。
7. つくりごと
男の子がまだ見ぬ女の子を想う、というのは『nemurugirl』収録の『chocolate』の続きだろうか。曲調もどこか似ている気がする。
8. でたらめサンバ with SAKEROCK
リズムにのせた歌詞が楽しい。どこか抜けた感じのトロンボーンが曲全体をゆるくしていて、サビで入る木琴の音が可愛い。なんか、みんなのうたっぽいな。
9. ふたり with おおはた雄一
ああ……ごめんなさい、ここまで幸せ溢れている詞は僕には無理だ。あとどうしても、被さってくる男性ボーカルに抵抗がある。
10. 海の向こうに行った人
ゆったりとした美しいメロディ。歌詞は切ないんだけど、温かくて、ほんわかする。
11. last song
ポップ。サビの開放感と浮遊感が半端ない。大きな風船が一気に膨らんで、その中で反響する音楽を聞いているよう。これいいなあ。僕の中での會田茂一さんのイメージが「ふわふわポップの人」になりそう。
12. ワルツ
「ここはわたしの戻る場所」「あなたはわたしのあたたかな家」
心地よすぎて、聞いていると眠ってしまいそうだ。
13. colormaker
日産MOCOのCMで聞いたときから好きだった。文句なしでこのアルバム最高の一曲だ。アップテンポな曲なのに、途中で少し暗くなったり、サビもどこかメランコリックで、通して聞いたときは「こういうのが聞きたかった!」と嬉しくなった。
14. こどものせかい (bonus track)
#13と並んで最高の曲。ピアノメインで、途中から入る鈴のシャン、シャンという音が効果的。「ひぐらし すずめに をみなえし」から始まる和の情景、サビでふわりと広がる視界。こういう曲を聞くと、日本人に生まれてよかったと思ってしまう。心に迫ってくる素晴らしい曲だと思う。
* 今まで書いたコトリンゴさんの感想
シングル:『こんにちは またあした』『 にちよ待ち』
アルバム・ミニアルバム:『songs in the birdcage』『nemurugirl』『Sweet Nest』
coctura
![]() | coctura(remix album) (2009/05/20) matryoshka 商品詳細を見る |
豪華なラインアップによる、1st Album 『Zatracenie』のリミックス盤。
1. Sink Into The Sin Remixed by World's End Girlfriend
押し寄せる朝日の光とか緑の海とか、そういう景色が摩訶不思議なダークメルヘンに変貌を遂げている。後半は特に、いい意味で暴れまくり。鬱蒼と茂る森の奥深く、時折覗く闇の気配にぞくぞくする。
2. My Funeral Rehearsal Remixed by Goldmund (Helios)
透明度の高さが半端ない。純粋に、旋律の美しさに浸ることができる。音が染み込んでいくようだ。
3. Tyrant's Miniature Garden Remixed by Tujiko Noriko
日本語詞。最初は抵抗があったけれど、これはこれで好き。輪唱っぽくボーカルが重なるところが幻想的。夕暮れ時、人のいない町並み、燃える橙色を背に立つ顔の見えない少女。
4. Viridian Remixed by Matryoshka w/ Yuko (miimi)
セルフリミックス。思わず息をのんだ。ひりひりと焼けるような音。原曲で見たみずみずしい風景はどこへやら、感じるのは身体を焦がすような熱、見えるのは干上がった赤い荒野。ゆれる陽炎、砂を飛ばす強い風。それら全てがこれほどにも美しいとは何事か。Matryoshkaは本当に凄い。
5. Ezekiel Remixed by Riow Arai
遅効性の毒。酔いそうだ。実は原曲をあまり覚えていない。淡々としたボーカルにリバーブがかかるところがぞくぞくする。頭の中で絵の具が滲むようだ。
6. Beyond Remixed by Headphones Remote
どこかノスタルジックなバンドサウンド。なぜかトラックの荷台に座って、揺られている気分になる(笑)。心地よいギターのせいかな。途中からシューゲイザーに。
7. Slowsnow Remixed by FORT WAYNE
繰り返されるI wish...が癖になる。かっこいい。
8. Evening Gleam Between Clouds Remixed by mondii (RdL)
アコギの音がやさしく光る木漏れ日を思わせる。どこか神々しい雰囲気がある。
9. Anesthetic Remixed by aus
きらきらと光る細かな粒子が降り積もっていくような感覚。両の手ですくい上げると、隙間からこぼれ落ちて風に溶ける。あたりに積もっていた粒も舞い上がり、七色に輝きながら遥か上空へと昇っていく。繊細でいて広がりのある音。
10. February Lifesaver Remixed by Matryoshka
セルフリミックス。まるで鳥になって全身に日を浴びながらゆっくりと旋回しているような心地。喧騒は遥か下方にあり、日光の温かさと幸福感で、胸の内が満たされていく。曲が終わったあとも、穏やかな気持ちで余韻を味わう。
聞き慣れているせいか、知らないアーティストの曲よりも知ったアーティストの曲の方が感想が書きやすい。
Matryoshka本人が「単なるリミックスアルバムではなく、 1枚のオムニバス・アルバムとして完結するような完成度の高い作品に仕上がった」(Amazonより)とコメントしているように、各々のアーティストが見事なまでに自らの世界を作り上げている。(途中まで原曲が分からなかったものもいくつかあったほどだ。)原曲の雰囲気が好きな人にとっては#1はかなり癖があるんじゃないかと思うし、#3の日本語詞についても好みが別れるかもしれない。けれど、このアルバム『coctura』は、『Zatracenie』と比べてどうこう言えるようなレベルの代物ではないと思う。原曲の美しさを引き継ぎながらも、全く異なる次元で各曲の世界が存在している。
The Nothings of The North
![]() | The Nothings of The North (2009/02/04) Ametsub 商品詳細を見る |
三日月の光を音にしたら、きっとこんな感じだと思う。
1. Solitude
2. Lichen with Piano
3. Repeatedly
4. Snowy Lava
5. Old Obscurity
6. Peaks Far Afield
7. Time for Trees
6. skyr
9. Faint Dazzlings
10. Mosfell (pathless)
11. 66
12. Off-Road 264
出会いはMyspaceで、1st AlbumであるLinear Cryptics収録の2 Catsに惚れた。けれど、行きつけの塔盤で予算の都合上見逃したら、次行ったときには売り切れていて結局買えなかった。2ndが発売されると聞いてから一ヶ月、塔盤に行ってみたらなんと前作まで置いてある! ということで心の中で小躍りしながらレジに向かった。
家に帰って聞いて、やはり見逃したのは過ちであったと再認識。研ぎ澄まされた電子音、心地よいまでに柔らかくほぐされたノイズ、流麗なピアノ。例えば、ざらざらとしたノイズや音圧を高くしたバスのような、刺激的で破壊的な音も嫌いではない(使いどころにもよる)。しかしAmetsubさんの音には、そういった過度の刺激がない。聞いていて負担にならない。そのかわりに、小雨のように降る音が少しずつ溜まっていって、胸の底からゆっくり、じわじわと満たされていく至上の心地よさがある。
こんなことを書くのは失礼に値するかもしれない。僕はよく音楽を聞きながら何か書いたり、お気に入りのサイトを巡ったり、本を読んだりする。そういうとき、BGMである音楽はほとんど耳に入ってこない。ふと気づいて、あれ、もうこの曲終わったのか、という感じだ。(余談だが僕は、そういうほかごとをしている時でもどきりとさせられる、耳を引っ張られるような曲を高く評価する傾向にある。)Ametsubさんの曲をBGMにしているときも、いつの間にか過ぎていることが多い。ただ、過ぎた後で、なぜかわからないけど喜んでいる自分を感じる。無意識に聞いていて、もっと聞いていたいと思っている。こんな感覚は初めてだ。
曲を聞いて思い浮かべる映像は、ほとんどモノクロだ。
滴り落ちる雫。虫の鳴き声や、鳥の鳴き声が聞こえる。全ての向こうから静かに迫り来る、太陽の光。枝葉を増やし、樹冠を広げながら伸びる一本の木。耳元で唸る海風、飛ぶカモメ。海に眩しい光がちらつく。昼と夜、晴れと雨。舞い落ちる雪の結晶、それら一つ一つが反射する光。途方もなく広い宇宙と、その中で輝く星々、その開放感と孤独感。
全ての曲が、とにかく美しい。一つ一つの音が輝いている。
全て好きなんだけれど、その中から強いて挙げるなら、#2, #3, #7, #12を。
1st Album : Linear Crypticsも素晴らしい。オススメは#4: Returner, #7: 2 Cats, #9: Reminiscenceなど。
オフィシャルサイト:=^drizzlecat^=
Myspace
シンシロ
![]() | シンシロ (2009/01/21) サカナクション 商品詳細を見る |
冬の夜。音を飲み込む冷たい闇。
その中を、真っ白に尖った雪が、音を奏でながら降っている。
いつかあの空が僕を忘れたとして
その時はどこかで雪が降るのを待つさ
季節は僕らを追い越して行くけど
思い出は立ち止まったまま 冬の花のよう(『ネイティブダンサー』より)
1. Ame(B)
初めて聞いたときはあまりのテクノっぷりに「うっ」と唸ってしまった。ギラギラしてる。途中で抜けてからのそれぞれのパートの拍子が別れるのが面白い。
2. ライトダンス
イントロからギターが鳴る鳴る。中盤の追い詰められるような盛り上がり方が凄い。「坂の上 白い家 でも明日が見えなくて」の歌詞が好き。
3. セントレイ
シングルの感想を参照のこと。アルバムバージョンはイントロがくすぐったかった。
4. ネイティブダンサー
個人的にアルバム内ダントツ一位。イントロのピアノ聞いただけで直感、その期待を裏切ることなく最後まで聞かせてくれた。音も詞も素晴らしい。映像が浮かぶ。開ける視界。浮遊感。最高だ。
5. minnanouta
タイトルと噛み合わないような気がするインストゥルメンタル。おもいきりテクノな曲。#6への接続が自然で好き。
6. 雑踏
この手の渋くてしんみりする曲がツボだ。サビ前の切ないコード進行にやられた。たたみかけるようなラストも好き。
7. 黄色い車
イントロからベースが鳴り、転がるキーボードが心地よい。全てのパートがトリッキー、これぞサカナクション。それでいて、ギターソロやサビのバスドラなど新しい一面も垣間見える。聞くたびに、「進化しているなあ」と思わされる。匂わせるような詞がまたいい味を出している。
8. enough
詞がどうも肌に合わないが(痛いところを突いてくるからかも)、「直喩のまま 直喩のまま」はぐっときた。中盤の展開はとてもサカナクションらしい。
9. 涙ディライト
詞は切なさを孕んでいるのに、曲調はとにかくポップできらきらしている。ベース最高。『セントレイ』と並んでシングル向けな曲。
10. アドベンチャー
こちらはスピード感のあるポップチューン。ラストの詞が好き。
11. human
イントロと三拍子になる箇所が癖になる。逆に、サビがちょっと抜けすぎな気もする。あとはキーボードの、同じ音を打ち続けるのがなんか頑張ってそうで好き(笑)。
とにかく全体的に強力だ。音の持つ引力というか、「聞かせる」力みたいなものが強くなっていて、聞く側に迫ってくる。
『セントレイ』を聞いたときも思ったけれど、以前に比べてギターがよく鳴るようになった。キーボードと打ち込みに心を持っていかれ、ベースの入り方に心躍るのは相変わらずだ。全てのパートが入れかわり立ちかわり前に出たり、それぞれ拍をずらしたり、パズルのピースのように少しずつ音を組み合わせたり、本当に盛り沢山で飽きることがない。そういうところも、「聞かせる」要素の一つなのだろう。
アルバム前半は今までのスタイルをより深めたようなマニアックな曲が、後半はどちらかといえばポップできらきらした曲が並んでいる。しんみりとした曲よりは、弾けた曲の方が多いかな、という印象。
サカナクションの切ない音とどこか孤独を感じさせる歌詞が好きだ。今回のアルバムでも『ネイティブダンサー』とか『雑踏』とか本当に好きでしょうがない。だけどその一方で、『涙ディライト』や『アドベンチャー』のように、孤独や切なさを孕んだ詞がポップな曲調にのせて歌われるのも、じわじわと好きになってきている。詞が孕んでいる孤独や切なさは曲が終わったあとで余韻のように残る。最初はもやもやとしていたそういう感覚が、やがて一滴の雫になって、したたり落ちて染みていく。祭のあとのような、二度とない美しい瞬間が過ぎ去ってしまったみたいな(『セントレイ』の感想でも書いたけど)、うら寂しいような感覚。ひどく繊細で、いい意味で微妙なラインの上にある感覚を、曲が終わったあとの静寂の中で感じる。
離ればなれの夜半ば過ぎのひとり言には
僕は慣れるはずだ 月明かりが川を照らす
行くよ 君が僕を通り過ぎた後の涙だ
行くよ 夜が僕を通り過ぎてしまう前に(『涙ディライト』より)
最後くらい夜に紛れて遊ぶ鳥目のない鳥になり空を飛ぶんだ
だけど思い出はすぐに息を切らして 新しい僕の服になり
色あせては見えなくなるんだ(『アドベンチャー』より)
今までのサカナクションの感想↓
『GO TO THE FUTURE』『NIGHT FISHING』
『セントレイ』
Weather Report
![]() | Weather Report (2008/11/19) Caelum 商品詳細を見る |
ダウナー。ノイズジャンキーと化している。
1. Plural Now
2. Apoptosis
3. Trpyretic Flower
4. Taiyo To Ame
5. Corona
6. Her Dimples
7. Luna Park
8. Magnet
9. An Old Man With A Stick
10. White Elephant
11. Garden
湧き出すようなノイズが背景を覆い、美しくも妖しげな主旋律が不安定に踊る。中毒性のある奇妙な音階。適度な緊張感と、その合間の開放感が癖になる。濁った水の中を塵が舞っている様子も美しければ、そこからゆっくりと沈殿していく様子も美しい。これはかなり純度の高いドラッグミュージックだ。
再生ボタンを押して、#1から一気に侵食されていく感覚が好きだ。精神が持って行かれるような気がする。続けて#2, #3の美しい流れ。あとは#6, #9で押し寄せてくる、悲しみとか絶望とか不条理さとかを混ぜ合わせたような音がいい。どうして、どこか不気味で恐ろしさすら孕んだ旋律が、こんなにも美しく感じられるのか。
それにしても、曲タイトルやアルバムタイトルには首をひねってしまう。曲を聞きながらタイトルを見ても、シュールな映像しか浮かんでこない。
Around the Records(レーベルサイト)
MySpace
セントレイ
![]() | セントレイ(初回限定盤) (2008/12/10) サカナクション 商品詳細を見る |
1. セントレイ
2. Ame(A)
3. もどかしい日々
4. 夜の東側 (Live)
閉じた世界の美しさ。一瞬の中に美しさを見て、でもそれは既に手から離れている、という寂しさ、悲しさ。振り返ってみると、無知で青臭い自分を気恥ずかしく思うけれど、そのとき感じた感覚や思いの強さや温度みたいなものは決してつまらないものなんかじゃないし、ありふれたものでもない。
それからモラトリアムの愛しさ。寝転がって、あーなんかダメだもう、とか思ってる夜中。そのときはひどく情けない気分に陥いるんだけど、実はそういう時間ってとても大切なもので、とても愛しいものだよなあ。
聴いてて、そんなようなことを思わされた。
全曲通して、ベースが好きです。大好きです。キーボードも好きです。大好きです(くどい)。
『セントレイ』のきらきらした音、『Ame(A)』の歌謡曲みたいなイントロから漂うサビへの流れも好きだけど、『もどかしい日々』が特に好き。途中からガッツンガッツンのテクノに転じるところがツボ。それまでのゆるゆるとしたメロディが思わせる閉塞感が、一気に崩れていくような錯覚を覚える。
あと、前の二枚のアルバムでも思ったけど、歌詞カードが楽しい。
来月はアルバムも出る。楽しみだ。オフィシャルサイトがかっこよくなってた。
Sweet Nest
![]() | Sweet Nest (2008/09/10) コトリンゴ 商品詳細を見る |
帰宅する。自室に入り、ヘッドフォンを耳に当て、再生ボタンを押す。声が聞こえる。
「ここへおいでよ 朝がくる前に ひかりの中で何も見えなくなる前に」
「ここへおいでよ 雨になる前に 君を思うといつもうたがうまれるから」(#3より)
乾いた地面に染み込んでいくような、優しい音の雨、言葉の雨。
1. me & my bird prince
2. closet
3. おいでよ
4. me.ga.ne
5. classroom
6. summer
7. 帰り道
8. デイジー
9. だいすきなひと
10. きみはジーニアス
11. ふれたら
12. to stanford
全体的に、一枚目のアルバム『Songs in the birdcage』に比べ、よりポップになった印象がある。また、語りかけてくるような歌詞など、聞き手に向かって働きかける力が強くなっているように感じた。あと、今まではピアノと打ち込みの組み合わせが多かったのが、今回は様々なアーティストと共に演奏しており、生ドラムやストリングス等がふんだんに取り入れられているため、曲の印象がだいぶ変わっている。儚げな曲やエレクトロニカ色の強い曲が少なくなってしまったのが少し寂しい。とはいえそういう曲が全くなくなってしまったわけではなく、以前の要素を残しつつも色々やって世界を広げていってるのかな、という感じ。
驚いたのが、#8と#11をクラムボンのベースのミトさんが作曲&プロデュースしていること。#3のベースも弾いてる。toeのドラムの柏倉さんも参加していて、不思議な組み合わせだなあと思ってしまった。(……と書いた後で調べてみたら、ミニアルバム『nemurugirl』でもミトさんがベースを弾いていた。知らなかった……。)
各曲感想。
#2 コトリンゴさん独特のふわふわとした音運び、その上に滑り落ちるような英語詞がのっている。聞いているとどこかに持っていかれるような、飛んでいくような気分になる曲。
#3 ポップな曲。語りかけてくる歌声が心地よい。文句なしに好きです。
#4 初めて聞いたときはイマイチかな、と思っていたけど、気づけば何度も聞いている。声がふわっと広がるサビ前と、続くサビのメロディがいい。「まちがいだってわかっても まあいいやそんなもんなんだ」には笑った。バランスのいい曲。
#6 透きとおっている音。ふわふわとして儚げでいながら、歌詞が柔らかく突き刺さる。「きみが今悲しい色を見ていても 皆どこかうかれてみせるだけ ぼくはただ頬に汗がつたうのを 払うしか出来ないの 払うしか出来ない」
#7 今回、ピアノと歌だけの曲はこれだけ。前も書いたかもしれないけど、こういうシンプルな曲を聞くと「やっぱり僕はコトリンゴさんの声とピアノの音が好きだ」と思う。踊るような不思議なメロディなんだけど、なんか落ち着く。
#8 最初聞いたとき、「リズムが『GOOD TIME MUSIC』(クラムボンのアルバム『Musical』収録)じゃん!」って思わず突っ込んでしまった。ピアノの刻み方とか、ベースの跳ね方とか似てる。気になる人は聞き比べてみても面白いかも。
#11 このアルバムで一番エレクトロニカ色の強い曲。打ち込みのポコポコした音に、ドラムが重ねて入ってくるところがかっこいい。歌詞の「愛」という言葉に違和感を覚えたのは、他のどの曲にも使われてないからだろう。(作詞がコトリンゴさんじゃないからかも。)
#12 この曲を聞いていると、ささくれ立った気持ちや、山のように積み重なる焦りやなんかがすっと静かになって、その場にすとん、と座り込んでいるような気分になる。柔らかいソファに座って一杯の紅茶を飲んだときみたいに、心の奥のほうまで温まって、ほっと息を吐く。
「鳥かごの中」で歌っていた少女は、「そとに飛んで」いけたみたいだ。寂しくもあり、すがすがしくもあり、わくわくするような気持ちでもある。
MOTORO FAAM / ... and Water Cycles
![]() | ...and Water Cycles (2007/06/13) MOTORO FAAM 商品詳細を見る |
Water Cycles : 水循環
1. and Snowmelts : 雪解け
2. and Surface Runoff : 表面流出
3. and Precipitation : 降雨
4. and Condensation : 凝結
5. and Infiltrations : 浸透・浸潤
6. and Evaporation : 蒸発
7. and Subsurface Flows : 地下水流?
(※ 訳は僕がつけたもので間違っている可能性あり)
エレクトロニカ。タイトルからも分かるとおり、水の循環をテーマにしている。
主旋律はピアノで、電子音とノイズが加えられ、バックに雨の音や水の流れる音が多用されている。また、鉛筆を紙にこすり付けるような音、プロペラの回る音などなど、ところどころにサンプリング音が差し込まれていて面白い。(何の音だかよくわからないものもある。)全体的に緻密なつくりとなっているが、#3の後半など、メロディラインがかなり大胆だったり、昔懐かしいゲーム音が使われていたりする部分もある。この手の音楽を全く聞かない知人に聞かせたら、「エンディングだ」とか「コンティニュー画面だ」とか言われた。(僕自身も『聖剣伝説』を思い出したりしたのだが。)
#1〜#2の繋ぎ方もいいが、何よりも#4が一番好き。何もない、突き抜けるような青い空の中を、ゆっくりゆっくりと昇っていく。開ける視界。流れていた記憶。白いもや。拡散したものが、少しずつ形を取り戻す。
壮大なスケールと繊細な音。水煙を浴びたときのすがすがしさのような、空高く舞い上がって感じる風のような、そんな心地よさがある。
official site
myspace
サカナクション
以前とある方からお借りしたROCKIN'ON JAPAN 2008年3月号に、『NIGHT FISHING』の広告が1ページ入っていた。それはジャケットのイラストだったのだが、おそらく観覧車であろうその絵に、僕はアンモナイトを見た。暗闇の中のアンモナイトを見た。
その印象が気になって、MySpaceで探した。最近、気になるアーティストを見つけると真っ先にMySpaceで検索をかけるようになった。「いるじゃん!」と思った直後、流れ出した『ワード』の網で、僕は見事に捕らえられた。さらに『三日月サンセット』でとどめを刺される。かっちりと決まったフレーズ。羽根のようにふわふわと漂うかと思えば、ボールのようにぽんぽん跳ねる音。なんだこのくすぐられるような感覚は。なんだこの絶妙のバランスは。
それで、暇さえあれば聴き続け、1ヶ月もしないうちにCDを買った。しかも2枚一度に。僕にしてはこのスピードは珍しい。
1. 三日月サンセット
2. インナーワールド
3. あめふら
4. GO TO THE FUTURE
5. フクロウ
6. 開花
7. 白波トップウォーター
8. 夜の東側
完成度が高いミニアルバムだと思う。本当に初CDなのだろうか。かっちりと決まった音に、クールの一言。感情に流されず抑えつつも、聴く側のツボを押さえる。巧い。全体的にどこかストイックさを感じさせ、同時に全てのパートが聴きどころを奏でている。盛りだくさんだ。
どこか淡々とした歌詞も曲への姿勢と調和している。風景を描写することで心情を表していて、そのせいか、文学的な匂いが漂っている気がする。そういう詞が好きだ。
全曲好き、と言ってしまえばそのとおりなのだけれど、特に『三日月サンセット』と『インナーワールド』、『夜の東側』が好きだ。あと『白波トップウォーター』の切ない音、『開花』の詞が好き。「千年先の木々に 僕が生まれ変わりたいのは 知らなくて良い事知らずに ただゆっくり生きていたいんだ」(『開花』より)
1. ワード
2. サンプル
3. ナイトフィッシングイズグッド
4. 雨は気まぐれ
5. マレーシア32
6. うねり
7. ティーンエイジ
8. 哀愁トレイン
9. 新しい世界
10. アムスフィッシュ
イメージは、夜。アルバムタイトル通り、というのもあるし、1曲目『ワード』の「夜が 夜が僕らを試してるな」という歌いだしの影響も大きいのだろう。
彼らの音はどこか寂しさを思わせる。ノスタルジックというか。キーボードの奏でるコロコロした音が雪を連想させ、夜空の黒と雪の白のコントラストが思い浮かぶ。雪の風景の、美しさと切なさと冷たさ、そういったものが音になった感じ。
アルバム全体として、『GO TO THE FUTURE』と比べると、音がさらに様々な表情を見せているのが分かる。『サンプル』では広がりを持って迫ってくる。聴いていて突き抜ける感覚、空が開けるような、飛んでいるような感覚は凄い。『ナイトフィッシングイズグッド』の変化していくリズムが素晴らしい。今回はピコピコ音が使われている曲も多く、途中で出てくるたびにやられる。あと、いくつかの曲で見られる、ダブを思わせるこもったドラムもいい。
やっぱり全曲好きだ。文句なしに『ワード』が最高傑作。『雨は気まぐれ』のコード進行は僕の弱点だということに気づいた。『哀愁トレイン』『新しい世界』も好きだ。
最後にこんなことを書くのもなんだが、メンバー構成もとてもツボだったりする。ベースとキーボードが女性。ボーカル、ツインでやってくれたりしないかなあ。男性と女性のツインボーカルが好みだ。
その印象が気になって、MySpaceで探した。最近、気になるアーティストを見つけると真っ先にMySpaceで検索をかけるようになった。「いるじゃん!」と思った直後、流れ出した『ワード』の網で、僕は見事に捕らえられた。さらに『三日月サンセット』でとどめを刺される。かっちりと決まったフレーズ。羽根のようにふわふわと漂うかと思えば、ボールのようにぽんぽん跳ねる音。なんだこのくすぐられるような感覚は。なんだこの絶妙のバランスは。
それで、暇さえあれば聴き続け、1ヶ月もしないうちにCDを買った。しかも2枚一度に。僕にしてはこのスピードは珍しい。
![]() | GO TO THE FUTURE (2007/05/09) サカナクション 商品詳細を見る |
1. 三日月サンセット
2. インナーワールド
3. あめふら
4. GO TO THE FUTURE
5. フクロウ
6. 開花
7. 白波トップウォーター
8. 夜の東側
完成度が高いミニアルバムだと思う。本当に初CDなのだろうか。かっちりと決まった音に、クールの一言。感情に流されず抑えつつも、聴く側のツボを押さえる。巧い。全体的にどこかストイックさを感じさせ、同時に全てのパートが聴きどころを奏でている。盛りだくさんだ。
どこか淡々とした歌詞も曲への姿勢と調和している。風景を描写することで心情を表していて、そのせいか、文学的な匂いが漂っている気がする。そういう詞が好きだ。
全曲好き、と言ってしまえばそのとおりなのだけれど、特に『三日月サンセット』と『インナーワールド』、『夜の東側』が好きだ。あと『白波トップウォーター』の切ない音、『開花』の詞が好き。「千年先の木々に 僕が生まれ変わりたいのは 知らなくて良い事知らずに ただゆっくり生きていたいんだ」(『開花』より)
![]() | NIGHT FISHING (2008/01/23) サカナクション 商品詳細を見る |
1. ワード
2. サンプル
3. ナイトフィッシングイズグッド
4. 雨は気まぐれ
5. マレーシア32
6. うねり
7. ティーンエイジ
8. 哀愁トレイン
9. 新しい世界
10. アムスフィッシュ
イメージは、夜。アルバムタイトル通り、というのもあるし、1曲目『ワード』の「夜が 夜が僕らを試してるな」という歌いだしの影響も大きいのだろう。
彼らの音はどこか寂しさを思わせる。ノスタルジックというか。キーボードの奏でるコロコロした音が雪を連想させ、夜空の黒と雪の白のコントラストが思い浮かぶ。雪の風景の、美しさと切なさと冷たさ、そういったものが音になった感じ。
アルバム全体として、『GO TO THE FUTURE』と比べると、音がさらに様々な表情を見せているのが分かる。『サンプル』では広がりを持って迫ってくる。聴いていて突き抜ける感覚、空が開けるような、飛んでいるような感覚は凄い。『ナイトフィッシングイズグッド』の変化していくリズムが素晴らしい。今回はピコピコ音が使われている曲も多く、途中で出てくるたびにやられる。あと、いくつかの曲で見られる、ダブを思わせるこもったドラムもいい。
やっぱり全曲好きだ。文句なしに『ワード』が最高傑作。『雨は気まぐれ』のコード進行は僕の弱点だということに気づいた。『哀愁トレイン』『新しい世界』も好きだ。
最後にこんなことを書くのもなんだが、メンバー構成もとてもツボだったりする。ベースとキーボードが女性。ボーカル、ツインでやってくれたりしないかなあ。男性と女性のツインボーカルが好みだ。
LIFE
![]() | LIFE(初回生産限定盤) (2008/04/16) ACIDMAN 商品詳細を見る |
生と死。大いなる愛。そういうアルバム。
01. LIFE(the beginning)
02. REMIND
03. ストロマトライト
04. FREE STAR
05. 式日
06. WALK
07. room NO.138(inst.)
08. 街の輪郭
09. オールドサンセット
10. 金色のカペラ
11. UNFOLD
12. TO THE WORLD’S END
13. LIFE(the ending)
とある経路でROCKIN'ON JAPANの3月号を読ませていただいた。ピックアップされているのは『ワールド ワールド ワールド』を出したアジカンなのだが、実はさりげなく6ページくらい、大木さんが『式日』とニューアルバムについて語っている。そこで、「暗号のような、難しい歌詞の曲も作りたいけど、もっとわかりやすいのもできるようになりたい」というようなことを言っていた。「わかりにくい世界をわかりやすい言葉で表現するほうが、ものすごく難しい」「昔、ポップって言われるのは大嫌いだったんですけど、でも今はそう言われるのはすごく素敵なことだなあと思う」とも。
特に気になった部分を引用。
●どんどん考え方がシンプルになっていますよね。
「そうですね。なんかもったいないなと思ってきちゃって。歌詞がわからないっていう人があまりにも多いので。マニアックな人は直感で気づいてくれるんですよ。歌詞マニアックだけどなんか伝わるって。でも、一般の人たちにそれを届けなきゃ、ただのサブカル的な感じで盛り上げてもつまんないので。それじゃあ意味ないなと。表現者の欲望としては、もっともっといろんな人に聴いてもらわなきゃいけないので。」(『ROCKIN'ON JAPAN 3月号』 p115より)
伝えたいメッセージ(詞)があるとき、曲調はアプローチの手段になる。ポップな曲調というのは、マニアックなファンを除いた多くの人が好むようだ。(これは逆転した言い方なのかもしれないが。多くの人に好まれるからポップだと言われる、というべきか。)ポップであることはそれだけで強みである。相手の耳に届きやすく、詞も印象に残りやすくなるということだからだ。詞がわかりやすい言葉で書かれていればさらに伝わりやすくなるだろう。
……というようなことを、大木さんのインタビュー記事を読んでいて思った。僕は今までポップ路線を目の敵にするような感情的な部分があったが、少し冷静に分析することができたように思う。作り手としての大木さんの姿勢を見ることができたからだろう。
今回のアルバムはポップである。とはいえ全ての曲がそうではなく、マイナー路線というか、マニアックな曲もしっかり入っている。また、前アルバム『green chord』ではシングル曲とアルバム曲にギャップがあったように感じた(それは僕の好みゆえかもしれない)が、今回はシングル曲がアルバム曲と調和しており、曲と曲の繋がりや全体の流れにも違和感がない。(大木さんはインタビューで「ちゃんとした目標もないまま、ただ曲を作った」と言っていたが、それにしてはまとまりがいいような気がする。)とてもバランスのいいアルバムだと思う。
以下、各曲について感想。お気に入りは3・4・9・10の四曲。
1 『LIFE opening』心音のようなリズムと盛り上がり方に、生命誕生というか、鼓動とか息吹のようなものを感じる。ただ、個人的にはopeningとendingで分けなくてもいいのではないかと思った。
3 『ストロマトライト』はACIDMANの中では今までにないクールな曲だと思う。圧迫されたような、やや暗めのメロから、サビの爆発、飛散、開放されるような音が気持ちいい。『REMIND』からの流れもいい。
4 『FREE STAR』は詞がいい。曲調はかなりポップに振っているのに、壮大でどこか寂しくなるような詞なのだ。曲調もスケールも違うのに、なぜか『水写』を思い出した。ここから『式日』へ繋がるのもいい。『式日』は、シングルで聞いたときほどポップな曲調が鼻につかなくなり、詞や音を冷静に聞くことができる気がする。シングルとアルバムではこれほど違うのか、とちょっと驚いた。
9 『オールドサンセット』はストイックな曲だ。やや難解な歌詞と橙色の映像。「また一つの日々が生まれ答えは無い」という言葉が生の不条理さを表してるように聞こえた。
10『金色のカペラ』は死の匂いがする。「彼は動物たちが気づかない間に死んで」というくだりから『コーダ』や『酸化空』を連想した。壮大なスケールと壮絶な孤独感を感じさせる『UNFOLD』への流れもいい。
ACIDMANの難解な詞が好きだ。車の中でヘビーローテーションしているときや、夜中にヘッドフォンで何気なく聞いているとき、ふと歌詞が入り込んできて、その意味がパズルのピースのようにぴったりとはまる瞬間がある。そのときの満たされるような感覚が好きだ。その感覚は言葉にならなかったりするのだが。(「そうだよ、生命を盾に飛ぶんだよ!」みたいな。)
インタビュー記事を読みながら「くそう、じゃあもうあの難解な歌詞は書かねえのかよ!」と思っていた。しかしこのアルバムを聞いて、そんなことはないなと思った。言葉が簡単でも、意味が難解なのだ。そういうところを抜かりなくカバーするのは、さすがとしかいいようがない。
僕はACIDMANの音楽が好きだ。
寒月の説教
![]() | 寒月の説教 (2007/01/24) cuol 商品詳細を見る |
某F先輩に教えて頂いたシュールレアル・ロックバンド。
独特の歌詞と研ぎ澄まされた浮遊感。真冬のような美しさ。時に激しく、時にメランコリック。
星らをみてないのかい?
僕ら小さいってさ
火星って、いってみたんだろう
風が舞いてたんだろう
ひゅうう ひゅうう(歌詞より)
1. 寒月の説教
2. 知らない絵本と嘘と絡む猫の画
3. 万歳の無駄
4. チルドレンナイトダイブ
5. 歩きながら、寝る
(3〜5:スタジオライブ)
教えて頂いてからmyspaceで聴き続けること約半年、やっと買った。matryoshkaの時もそうだったが、僕は買うまでの期間が長いほうかもしれない。世の中が便利になって、家にいながらにしてたくさんの音楽を試聴できるようになったからというか、単に優柔不断だからだろう。
『寒月の説教』ももちろん好きなのだが、今まで聴いた中で一番好きなのは『歩きながら、寝る』。ベースが最高。美しい旋律から一転して混沌。始めと終わりの渇くような音が突きつけられる感覚もいい。
魂が聞こえる。
アルバム出して欲しいなあ……。
cuolオフィシャルサイト
YouTube『寒月の説教』↓
[寒月の説教]の続きを読む
箱ゲット

出かけようとしたら玄関にEMIジャパンからの小包が。懸賞かなんか、当たったのかな?と思って開けてみたら、箱でした。箱が当たりました。
嬉しかったので、とりあえず三部作入れてみました↓

いや、まあ、そんだけなんですけどね。
この箱に入れると、CDをしまう収納ボックスに入らなくて困ってます。
式日
![]() | 式日 (2008/02/20) ACIDMAN 商品詳細を見る |
買ってきて、エンドレス再生中。
『式日』はどこか『スロウレイン』を彷彿とさせる明るい曲。『スロウレイン』を初めて聞いたときのような拒否反応はないけれど、ほどほどというところ。やはりこの路線はあまり僕には合わないらしい。なんというか、詞に抵抗がある。部分的に惹かれるところはあっても、曲全体のテーマに共感できない。どちらかといえば僕は、孤独を前面に押し出しているような曲が好みなんだと思う。
『EVERGREEN(inst.)』はinst三部作の最終章。じわじわと世界が広がり、その中で色が満ちていくのが心地よかった。目をつむって聴いていると時を忘れる。春の午後、日差しの中でのんびりと歩いているときの匂いがした。
inst三部作「赤」「青」「緑」を通して聴いてみる。全ての曲が一つの旋律を基に作られている(特にベース音はよく分かる)のだが、表情・印象が異なっている。それぞれ「夕」「夜」「朝」、あるいは「秋」「冬」「春」のようなイメージ。一日や季節の移り変わり。以前ACIDMANの音を水に例えたことがあったが、この三曲もまた、川の流れのように一続きでありながら少しずつ表情を変えている。表情を次々に変えると言っても一つの旋律で繋がっているため、まるで一つの曲に他の曲が混ざっているような印象を受ける。夜のなかに夕焼けの光がぼんやりと残っているし、春のなかに冬の身を切るような冷たさが隠れている。
ラストのギターの鳴らし方は、「終幕!」という感じがして気持ちがいい。思わず笑ってしまうのはどうしてだろう。
4月発売のアルバムが楽しみだ。
ライヴは木曜日のため(なぜ!?どうして!?)行くことは難しそう。その頃には気軽に休みを取れるような状況にあると嬉しいんだけど。前売り先行発売は手を出せないな。
nemurugirl
![]() | nemurugirl (2008/01/23) コトリンゴ 商品詳細を見る |
「雪だるまみたいになってしまえ」(#1より)
1. runaway girl
2. chocolate
3. snowman
4. itsumo
5. jump jump
6. ふわふわsong
しっかりとしたピアノとゆれる歌声と、エレクトロニカ。跳ねるような不思議なリズムも楽しい。
1stアルバムのリリースから半年と少し。なんでミニアルバム?という感じもなくはないけど、とにかく新しい音を聴けることが嬉しい。
通して聞いてみてまず感じたのは、胸の中をほんの少しだけ刺されるような、どこかささくれているような感情だった。誰かに悲しい思いをさせてしまったときの、夢がふっと醒めてしまったときの、何かしなければと思うけど何も出来ず立ち尽くしているときの、歯がゆさというか、もどかしさというか、そんなものを感じた気がした。
一番好きな曲は#4。やっぱり僕はコトリンゴさんの声とピアノの音が好きだ。#2や#3、#5のようなエレクトロニカ的な音も好きなんだけど、それ以上に、雨水がしみていくような、空を見上げたときのような、ゆっくり視界が広がる感じが好きなんだと思う。どちらかというと、スローテンポで、ピアノと歌だけのシンプルな方がそういう感覚を得られる気がする。#5の途中、「グラスホッパー」と「ぼくはいつも〜」のあたりで浮かぶような感覚とか。
それに#4の詞が好きだ。「もう少し毒をくれるかな」という言葉が頭の中で引っかかっている。
「鳥かごの中」で歌っていた少女は、「そとに飛んで」ゆけたのだろうか。
orbital period
![]() | orbital period (2007/12/19) BUMP OF CHICKEN 商品詳細を見る |
orbital period : 公転周期
1. voyager
2. 星の鳥
3. メーデー
4. 才悩人応援歌
5. プラネタリウム
6. supernova
7. ハンマーソングと痛みの塔
8. 時空かくれんぼ
9. かさぶたぶたぶ
10. 花の名
11. ひとりごと
12. 飴玉の唄
13. 星の鳥 reprise
14. カルマ
15. arrows
16. 涙のふるさと
17. flyby
(いつもどおりおまけもあります。)
彼らの曲の純粋さは、本当に眩しい。
聞いていると安心する。そしてどこか懐かしい気持ちになる。
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UNFOLD
![]() | UNFOLD (2007/11/28) ACIDMAN 商品詳細を見る |
美しい。
詞も、音も。
『UNFOLD』
公式サイトの紹介を見る限りでは、また静かな曲なのかーと思っていたんだけど、聞いてみたら全く違った。イントロは静かに(しかしどこか癖のあるギターで)始まり、美しい音色の中で柔らかな大木さんの声が流れる。そこからサビまでの盛り上がりが劇的。少しずつ音が迫ってくる、それがサビ前で勢いを増し、思い切り押し流される。爆発的に世界が、視界が開ける。
これですよ。この感覚を待っていたんですよ。
いったん広がった後で、余韻を残しながらすっと引くのも素晴らしい。
ありがとうございます。
c/w『ベガの呼応(inst.)』
やってくれました。
赤盤収録『赤色群像』からの繋ぎが見事。残酷ともいえる、極寒を思わせるコードに変わる瞬間、毎回やられる。凄すぎる。
真夜中、果てしなく続く雪原を歩く子供。突き刺さる寒さ。静かについてくる死。雲ひとつない空は暗黒。そこに一つの青白い星。ベガは夏の星だけれど、僕は冬をイメージさせられた。
あるいは、宇宙空間を旅している光の孤独。永遠の如く続く真空と暗闇の中を突き進む光の、絶対の孤独。
どこまでも非情で、身を切り裂かれるような気分になる。それがいい。
『UNFOLD』とは曲調が対になっているように思える。温かさと冷たさ。どちらもどこか儚く、美しいところは共通しているのに。
ちゃっかり次への繋ぎが入ってるところが嬉しい。
緑盤が楽しみだ。
Zatracenie
![]() | zatracenie (2007/07/07) matryoshka 商品詳細を見る |
ただ、美しい。
「廃墟に咲く一輪の花 全ての曲がクライマックス! 目を閉じ ただ陶酔せよ」
ノスタルジックなピアノ、繊細で切ないストリングス、雪の結晶のような電子音、退廃的なノイズ、ざらついた質感の機械的なビート、そして甘く囁くような女性ヴォーカルは神秘的ですらある。それらが織り成す美しいメロディーは、危ういバランスでゆっくりと絡み合い、時折過剰とも思えるほどに高揚して行く……。圧倒的な世界観によって描かれた一大叙事詩。(帯より)
1. Sink Into The Sin
2. Slowsnow
3. Evening Gleam Between Clouds
4. Viridian
5. My Funeral Rehearsal
6. Tyrant's Miniature Garden
7. Anesthetic
8. Ezekiel
9. Beyond
10. February Lifesaver
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alfred and cavity
![]() | alfred and cavity the band apart (2006/10/04) ASIAN GOTHIC この商品の詳細を見る |
ありえんよ。この人たち、ありえんよ。
1. 72
2. Still awake
3. SOMETIMES
4. the same old song
5. headlight is destroyed
6. Circles and Lines
7. led
8. Stanley
9. stereo
10. beautiful vanity
11. Can't remember
12. KATANA
巧みに跳ね回るギター、しっかりと刻むドラム、クールに歌うベース。それらが混ざり合って絡まりあって、レベルの高いサウンドを生み出しております。もう、全てのパートが奏でる一つ一つの音が、嬉しくてしょうがない。
渋くてお洒落でかっこいい曲調に、落ち着いた感じのボーカルで歌われる英語詞が合っている。その世界の深さもまた、素晴らしい。
音が盛りだくさんの派手な曲もあれば、じんわりと音を響かせ聴かせる曲もあり。引き出しの多さに驚きます。聞いていて飽きません。一曲一曲に耳が反応して、いつの間にかアルバム一枚終わってて、また繰り返し再生、みたいな。全曲五つ星ですよ。
絶妙にして最高。
出会ってよかった。
これ、ちょうど去年の今頃に出てるんですよね。なんで今まで買うの躊躇ってたんだろう。過去作も漁るぞー。
音楽はやっぱり、最高だ。
Hurtbreak Wonderland
![]() | Hurtbreak Wonderland world’s end girlfriend (2007/03/23) インディペンデントレーベル この商品の詳細を見る |
エレクトロニカ。
まるでオーケストラのような多彩な音、その一つ一つが洗練されていてとても美しい。それらの音でできた波が、うねり、押し寄せ、時に引き、絶妙のタイミングで飲み込んでくれる。あとは漂うだけ。なんというか、聴いていると安心する。
永遠に続く夕暮れを歌うような弦楽隊、より良き世界のかけらのようにきらめくハープやピアノ、サックスやギターは時に引っ掻き傷を残しながらも響き、ウッドベース、ドラム等とともに数え切れないほどの大量のサンプルとエディットによって構築されたリズムがい幾十に混沌と鳴り響く。
あまりにも美しく、儚い、虚構の世界の中の虚構。息が詰まるほど強きロマンティシズムとストイックな美しさに溢れた物語を響かせる全10曲約80分の超大作。(帯より)
01. wandering / 流浪
02. birthday resistance / 誕生日抵抗日
03. 100 years of choke / 百年の窒息
04. grass ark / 草の方舟
05. ghost of a horse under the chandelier / シャンデリアの下の馬の幽霊
06. the octuple personality and eleven crows / 8重人格と11羽のカラス
07. breath or castle ballad / コルチャックと亡命
08. bless yourself bleed / エレウシスの出血
09. dance for borderline Miscanthus / 境界線上のススキ
10. river was filled with stories / 水の線路
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ルカ・ルカ・ドン・チックの群れが歩いている
![]() | ハッピー・エンド ルカ・ルカ・ドン・チック (2006/10/23) 原楽器 この商品の詳細を見る |
画像ないのかよっ!(泣)
ルカ・ルカ・ドン・チックの群れが歩いている
タイムカプセルにやさしく触れるかのような温かなエレクトロニカポップ(帯より)
1 Lest 26
2 Luca
3 Weather Forcast
4 オレンジの木の下で
5 Daylong Daydream
6 To Kids
7 To Youth
8 Killing Time
9 To Adults
10 Heaven
11 I Love Miss Understanding
12 Milk
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赤色群像
![]() | REMIND ACIDMAN (2007/07/18) EMIミュージック・ジャパン この商品の詳細を見る |
赤く燃える陽の音。
c/w『赤色群像』
ベースでゆったりしみじみと始まったと思ったら、ドラムが細かく切り込んできて、サビのギターも容赦なく突き刺さってくるすばらしい曲。
揺らぐ夕日。地平線の向こう。荒野。まばらに生える草木、の影。一羽でゆっくりと飛んでいく黒い鳥、の影。茫然と佇み夕日を見つめる彼、の影。影は伸び、東の地平から空へ昇っていく。
寂寞。
太陽にも血液が流れているのかもしれない。地平線の向こうに沈むときそれが透けて見えるのかもしれない。
世界は血液の色に染まる。生きている色に染まる。
世界は赤く、生きている。
そして失う。
喪失は美しく、力強く、切ない。
イントロの切ないベースに惚れました。
『REMIND』
「I step forward to〜」のあたりのリズムが好き。「No one never,〜」のあたりのコードが面白い。相変わらず引きが巧い。スッて消えるような錯覚がある。あとはやっぱり中盤からの盛り上がりが良かった。
毎度思うけど、イチゴさんグッジョブ! 今回特に速いし。
ジャケット、ケースに印刷されてるのかと思ってびっくりした。
鳥かごの中の歌
![]() | songs in the birdcage (2007/06/27) コトリンゴ 商品詳細を見る |
貝殻とか、砂とか、綺麗な石とか、ビーだま、ボタン、夕焼け、一番星、オムレツの焼けるにおい、したたり落ちるしずく、かさ、長靴、雲間から光、輝く葉っぱ、麦わら帽子、風、青空、歩く、走る、転がる、笑う。
1. hoshikuzu
2. にちよ待ち
3. hikari
4. hedgehog
5. rattlebox
6. sora
7. 雨の日
8. つれてかえろう
9. afterschool melancholy
10. こんにちは またあした
11. old spaceship
12. tiey tiey tea
文句なし★5つで。好きです。期待を裏切らない、すばらしい一枚。
ゆったり流れるかと思えば、ころころ転がったりぴょんぴょん跳ねたり、それでいてふわふわと浮かんでいる。心地よい浮遊感。
12曲中5曲がシングル収録曲ということで(というかシングルに入ってる曲は全曲入ってるやん)、少しだけ「そりゃないよ〜」と思ったりもしたけれど、アルバム曲にハズレなしなら文句もなし。本当にありがとうございます、と思わず頭も下がる。
ところどころノイズが入ったり、さりげなくエレクトロニカしているところがまたいい。#3は途中から、#6なんか最初から嬉しいことになっている。
特に好きなのは#5。最初と最後の重い音が、美しく深い。
新しい発見としては、コトリンゴさんの英語は、ときどき男の子の声に聞こえること。それから、『みんなのうた』で流れてそうだということ。もしかしたら、もう流れているかもしれない。
手作り感あふれる歌詞カードもまた素敵だ。
Minutes to Midnight
![]() | Minutes to Midnight Linkin Park (2007/05/16) ワーナーミュージック・ジャパン この商品の詳細を見る |
『真夜中の5分前』?
そういえば、本多さんの新作出たらしいですね。
1. Wake
2. Given Up
3. Leave Out All The Rest
4. Bleed It Out
5. Shadow Of The Day
6. What I've Done
7. Hands Held High
8. No More Sorrow
9. Valentine's Day
10. In Between
11. In Pieces
12. The Little Things Give You Away
★四つで。
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The Piano It's me
| The Piano It's Me (通常盤) SUEMITSU & THE SUEMITH (2007/03/21) KRE | ![]() | ![]() | The Piano It's Me (初回限定盤) SUEMITSU & THE SUEMITH (2007/03/21) KRE |
あ!ずるい!
通常盤は彫像なのに、限定盤は本物が絵の具かぶってる!(買ったのは通常盤)
というわけでピアノロックの紹介です。
『Man Here Plays Mean Piano』の頃に、『Japan Count Down』という音楽番組のオープニングテーマになっていたのが出会ったきっかけ。弾けるピアノ、加工されたボーカル、そしてロック。しかもSUPERCARのイシワタリさんが歌詞を書いている! そんな感じで「これはいつか買おう」と思っていたのです。しかしそのまま約一年が過ぎ、『Man Here Plays Mean Piano』を買う前にメジャーデビュー後ファーストアルバムが出る、ということで「よし、買ってしまえ!」と。
ドラマやアニメの主題歌で知られているようですが、僕はむしろそっちの方が疎いのです。
で、感想なのですが……
[The Piano It's me]の続きを読む
にちよ待ち
![]() | にちよ待ち コトリンゴ (2007/02/28) エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ この商品の詳細を見る |
ふわふわゆらゆら。変拍子と不思議なメロディで行ったり来たり。
幼い頃、家でかかっていた猫の唄を思い出した。
『にちよ待ち』
踊るように。
前作、『こんにちは、またあした』ではピアノオンリーの切ない感じだったけれど、こちらは弦と手拍子が入って楽しげな曲。「Monday, Tuesday, ……」のところが特に好き。音がどこかメランコリックで。コトリンゴさんの曲はどれも、どこか切ない。
『hedgehog』
これ好きだなー。最初聞いたときは、次にどんなリズム、どんな音が来るかわからなくて混乱したけど。一度聴いてしまえば、染みるようないつものピアノとボーカルが心地よい。
どうしても小さな女の子が思い浮かんでしまう。
「ハリネズミから、ハリをとったら ただのネズミにも、なれない だから3本残しとこ」
この下りは可愛いんだけれど、3本だけのハリネズミってのもちょっとひどくないですか?(笑
『old spaceship』
ふわふわフロウ。
楽器あまり詳しくないんだけど、シンセでいいんだろうか、浮遊感のある音を奏でている。ピアノの打鍵の響きも残っている用に感じられて、面白い。
音はふわふわだけど、歌詞は少し痛む感じ。
green chord
![]() | green chord(初回生産限定盤) ACIDMAN (2007/02/07) 東芝EMI この商品の詳細を見る |
じわじわ染みそうです。
バラード多し。渋い。
いいです。
シングル二曲でどうなるかと思ってましたが、ここまできて、ようやく嬉しいです。
[green chord]の続きを読む
the pillows 優しいロック
![]() | Fool on the planet the pillows (2001/02/07) キングレコード この商品の詳細を見る |
彼らについてよく知らない。ベースがメンバーに入ってないのは抜けたからなのか、もうデビューして15年くらいになるとか、この前アメリカでライブやったとか。
彼らについてはよく知らないけれど、曲がいいっていうのは分かる。それでいいと思う。インタビューを聞いたり、ネットの日記を読んだりしたいと思うよりも、彼らの新しい音楽が聴きたい、と思わせる。多分そういうのが本当のアーティストだ。この人たちはアーティストだ。
曲は全体的に優しい印象がある。ボーカルの山中さわおさんの優しい声。言葉にするのがもどかしいくらい微妙な感情の動きを拾う、優しく切なく痛いくらい悲しく、そして時には突き刺すように凶暴な詞。安定した音。ギターがナイフのように尖り、ドラムが暴れまわるかっこいいロックサウンドの中にも、どこか優しさを感じる。聴いているとなぜか落ち着く。地に足がついている感じがする。
実は僕は彼らのCDを一枚も持っていない。「そんな奴が偉そうに感想書くんじゃない!」と言われても仕方ないと思いながら書いている。自分自身、ずっと感想を書かなかったのも、資格がないと思っていたからだ。
そういう意味で僕は多分、「ファン」じゃない。でも彼らの音楽が好きだ。
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あめのひ
![]() | こんにちは またあした コトリンゴ (2006/11/29) エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ この商品の詳細を見る |
僕の中でピアノブーム到来の予感。
こぼれ落ちる水音。包まれている感覚。雨なのに空は高く、雲間から光。傘にあたる水音、長靴でそっと揺らす水たまり。
澄んだピアノ+ウィスパーボイス、この組み合わせに弱い。しかもむちゃくちゃピアノが上手い。ピアノだけでもしっかり聴ける。ふわふわする。
『こんにちは またあした』は『月桂冠 つき』のCMに使われている。CMで聞いた時もちょっと気になったんだけど、先日行った薬局の有線でかかって、「tu tu tu tu」の箇所を聞いて動かされた。衝動買い、しようとしたら近所のCD屋になくて取り寄せ。(そしたらなんか、210円余計に取られたんだけど。取り寄せは高くなるんかね……。)
『こんにちは またあした』もいいんだけど、カップリングの『雨の日』がさらにいい。ネットで試聴してからは、こっちを聴くためにも買おう! って思ったくらい。
ふわっ、って突き抜けて浮かび上がる感覚がいい。英語詞もぴったり合ってる。「la la la ... 」って歌ってるの聞くだけで、優しい響きに溶けそうになる。久しぶりにゆったり、漂った。久しぶりに雨の中を歩いた。
振り返る過去 ASIAN KUNG-FU GENERATION
![]() | 君繋ファイブエム ASIAN KUNG-FU GENERATION、後藤正文 他 (2003/11/19) KRE この商品の詳細を見る |
初めて聴いたアジカンのアルバム。
高校時代を思い出した。
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