屍鬼6巻/不思議な少年6巻・7巻
![]() | 屍鬼 6 (ジャンプコミックス) (2009/10/02) 藤崎 竜 小野 不由美 商品詳細を見る |
辰巳の表紙やだなあ。
『ある医師による記録』はヤバイ。これまでの中で一番怖くて、震えが止まらなかった。なんともありきたりな言葉だけど、やっぱり一番怖いのは人間、ということなんだろうか。
「屍鬼」は二つの意味でグレーな存在である。一つは「生と死」において、もう一つは「人間か否か」において。彼らの心臓は止まっているが、彼らは歩き回り、会話する。彼らは人を襲い、その血液を吸うが、そうなる以前の記憶や精神=人間性も持っている。この、グレーであることが、この物語では非常に重要なポイントになっている。
生きているでも死んでいるでもないグレーな存在には、法が適用されない。尾崎は「屍鬼が死ぬのは酷くて、人間が死ぬのは酷くないのか。村が死に絶えてもいいのか」という信念に基づいて臨床実験を行う。しかし、屍鬼には精神が宿っている。尾崎の行為の非人道性については、彼自身も理解しているのだろう(「すまない」「痛みはあるのか……」)。だからこそ、自身の信念に基づきながらも、彼は半ば狂気に侵されていく。
『ある医師による記録』には、タブーとも思える一連の行為と狂気に侵される尾崎の心理が、「屍鬼」というグレーな存在を使って生々しく描かれている。この類の怖さ、ヤバさを感じたのは『多重人格探偵サイコ』以来だ。
それにしても、吸血という非人道的な行いをしながら法に問われない屍鬼に対し、屍鬼を殺すために行う臨床実験の人道性が本人や周囲の人間(や読者)によって問われてしまうとは、なんという矛盾だろうか。
(蛇足だけど、もし屍鬼が死んでいるとされた場合、尾崎の行為は死体損壊に当たるのでは……? どちらにしろ、正当防衛が適用されない限り、彼は悪者になってしまうのか。)
夏野の父親があちらの世界に行ってしまわれた。夏野の今後やいかに。
(この状況で彼が例の飢餓感に耐え、桐敷に反旗を翻すというのなら、それは素晴らしいブラックヒーローものになりそうだけど。夏野と尾崎がタッグを組んで桐敷に対抗し、全て終わった後に夏野が言うわけだ、「いや、まだだ、まだ俺が残っている」みたいな……。うーん、ありきたりだなそれも。)
![]() | ![]() | 不思議な少年 6,7 モーニングKC 山下 和美 |
六巻は、ロボットの少年の話と田舎から上京する二人の話がよかった。
七巻は、とにかく郵便配達員のおじさんの話が印象的だった。彼の願いのシーンで泣いた。
八巻は、買うか悩み中。
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